キミの首輪に、赤い糸を。
「真白、ホットミルクでも飲む?少しは落ち着くかも」


不安定になっている真白を落ち着かせようと、私は立ち上がろうとした。

けれど、真白は私にぎゅっと抱き着いてきた。


「...真白?」

「...やだ。今は、お願い、一緒にいて。一人に、しないで...」


真白は不安げに私を見つめる。

こんなにも真白を不安にさせるその記憶に、少し怖さを覚えた。


「...うん。分かった。どこにもいかない」


私がそういうと、安心したように真白は私を抱き締める力を弱めた。

そんな真白の頭を優しく撫でると、真白は気持ち良さそうに目を閉じた。
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