キミの首輪に、赤い糸を。
今は、何を言っても届かない。

如月さんをあんなにも変えてしまうほど、如月さんの罪悪感は大きくて、真白が失った記憶は酷いものなのかな。

どちらにしろ、私には触れられない壁のように思えた。

近いのに遠い。

知りたいようで、知るのが怖い。

まるで、望遠鏡の先の星みたいな、そんな感じがした。

手を伸ばしてもかすりもしなくて、ただ、その星が消えていくのを見ていることしか出来ないような。

...消したくない。

今、きっと如月さんは真白より不安定な状態。

真白も大切で、だけど、如月さんも大切で。

だから、どっちも守りたい。

二人が笑っていられる方法は、無いのかな。

考えても考えても、上手く行く気がしない。

だって今までも、二人の距離が無くなったと思えばどこかに壁があって、悲しみを持っていて。

もう、どうすればいいのか分からない...。
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