キミの首輪に、赤い糸を。
「きさらぎはね、すっごく分かりにくいんだよ。どの表情も、どんな気持ちでいるのかあんまり読み取れない」
真白はどこを見るでもなく、視線を宙に向けていた。
「芸能人の人も、その人達のマネージャーさんも、『如月さんはいつも笑顔だね』って言うんだ。だけど、僕には分からなかった。きさらぎが笑ってるように見えなかった」
いつも一緒にいるからこそ、分からない。
如月さんは、まるで仮面をつけているみたいだ。
「...きさらぎの本当の顔、分かんない」
真白から感じた黒は、如月さんの影響もあったのかもしれない、とふと思った。
会ってまだ間もない頃に感じた真白の黒は、如月さんの黒...?
「...僕が...」
「ん?」
「僕が記憶を取り戻したら、きさらぎは本当の顔、見せてくれるかな」
真白の声色は、期待にも不安にも、そして罪悪感さえも感じた。
「なんとなく、きさらぎは遠い存在じゃない気がする」
確信を持っているように聞こえた。
だけど、真白の表情はどこか浮かないようだった。
真白はどこを見るでもなく、視線を宙に向けていた。
「芸能人の人も、その人達のマネージャーさんも、『如月さんはいつも笑顔だね』って言うんだ。だけど、僕には分からなかった。きさらぎが笑ってるように見えなかった」
いつも一緒にいるからこそ、分からない。
如月さんは、まるで仮面をつけているみたいだ。
「...きさらぎの本当の顔、分かんない」
真白から感じた黒は、如月さんの影響もあったのかもしれない、とふと思った。
会ってまだ間もない頃に感じた真白の黒は、如月さんの黒...?
「...僕が...」
「ん?」
「僕が記憶を取り戻したら、きさらぎは本当の顔、見せてくれるかな」
真白の声色は、期待にも不安にも、そして罪悪感さえも感じた。
「なんとなく、きさらぎは遠い存在じゃない気がする」
確信を持っているように聞こえた。
だけど、真白の表情はどこか浮かないようだった。