キミの首輪に、赤い糸を。
怖くて、身動きがとれない。

刺される...っ!

そう思ったとき、目の前で声がした。


「...そういう愛ってやつ?嫌いだっつってんだろ、しつこいな」


如月さん...?

恐る恐る目を開けると、床に血が落ちているのが見えた。

そして、前を向くと、如月さんが素手でそのガラスの破片を掴んでいるのが見えた。


「き、さらぎ、さん...」

「...いってぇ。愛してるヤツに怪我させるとか、意味わかんねぇ」

「ち、違うの...リョウ...っ」

「...この二人に手出されたら、許せねぇんだよ。出てけ。二度と来んな」


その女の人は、他の店員さんに連れ出されていった。
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