キミの首輪に、赤い糸を。
夜になると、真白は寝転がり、何も言わなくなった。


「真白」

「...」

「おい、死んでるんじゃねーだろーな」

「死んでないよ」


真白の声は、涙声だった。

痛いからか、怖いからか。


「...お前泣かなくなったな」


ふと、思った。

始めの頃は泣いていたのに、今はじっと耐えている。


「...泣いちゃ、ダメでしょ?」

「え?」

「お兄ちゃん、言ってたじゃん。泣くなって」


そう言われて思い出した。

そういや、泣くなって言ったっけ。

ずっとって意味じゃ無かったんだけどな。
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