キミの首輪に、赤い糸を。
次の日も、その次の日も。

俺らは、殴られ続けた。

小さな抵抗も虚しく、俺らは日に日に弱っていく。


「お兄ちゃん、僕...僕、もういや」


真白は俺を見つめる。


「...俺が、守ってやるから」


何度重ねたのかも分からない嘘を、俺はまた吐いた。


「お願い、お兄ちゃん...」


真白の目は、潤んでいるけど真剣だった。


「僕を...」

"僕を、殺して"
< 186 / 231 >

この作品をシェア

pagetop