キミの首輪に、赤い糸を。
は?
今...何て言った?

殺して...?
そう言った?

まだ小学生くらいのコイツに、自分を殺せと頼まれた?

...そんなこと...なんでそんなこと、言わせなきゃいけないんだ。


「何言ってんだよ!殺せとか、そう簡単に言うんじゃねぇよ!」

「簡単にじゃないっ。...簡単にじゃないよ。僕はもう...もう、いやなの」


なんで、なんでこんな幼い子どもが、死を受け入れようとしてんだ。

...俺のせいだ。

俺がダメな兄だから。

俺が父を満足させられなかったら。

俺が、真白と出会ってしまったから。
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