キミの首輪に、赤い糸を。
「どうですか、真白と一晩お過ごしになって」


如月さんが私にそう聞く。


「正直、悪くないなって思います。真白、素直だし可愛いし」

「それはよかったです」


如月さんは安心したように笑った。


「真白はどちらかと言えば他人には警戒心を強く抱く方なのですが、和咲さんにはそうではなさそうですね」


真白が警戒心?
そんなの、確かに全然感じなかった。


「真白は感じたんですかね?和咲さんの優しさを」

「いえ、そんな」


でも、なんで私には警戒心を抱かなかったんだろう。
不思議...。

そう思っていた時に聞こえた、ギターの音。


「真白、さっそく弾き始めたようですね。呼びますか?」

「あ、はい」

「真白、和咲さんに聴いてもらおう」


如月さんは私の答えを聞き、真白を部屋に呼んだ。
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