キミの首輪に、赤い糸を。
「ここがこの辺りで大きい方の公園。風葉公園って言うんだよ」


風葉公園は、数年前に出来たまだ新しい公園。
真ん中には大きな噴水。
そして、遊具であるブランコ、滑り台、鉄棒、シーソーなどは噴水がある広場とは少し離れた一角にまとめてある。

最近は来てなかったけど、思ったより落ち着いていていい場所かもしれない。


「すごい!広いね!」


真白は興味津々、といった様子で周りを見渡した。


「噴水大きい!あっ、向こうにブランコもあるね!」


真白は妙に影があるような少し大人びた一面も見せるけど、子どもっぽい言動がほとんど。
まったく、大人なんだか子どもなんだか。


「噴水っていいよねー。水の音と風の音で安らぐ~」


うーん...おじいさんっぽいような気もする...。

でも、確かにこの公園は安らぐ。
子どもの無邪気な声、老夫婦の幸せそうな顔、家族連れの賑やかな空気感。


「みんな、幸せそう。僕もなんか幸せな気持ちになる!」


真白はふわりと微笑んで、噴水の縁に腰掛けた。

私も、真白といると幸せな気持ちになるかも?
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