キミの首輪に、赤い糸を。
学校につき、唯と降旗くんがすれ違う。


「お、おはよ」

「おはよう...!」


私から見ればお互いが両思いなのは一目瞭然なんだけど、きっと本人たちは精一杯で気づいてないんだろうなぁ。

教室について席に着く。
席に着くと、真白のことを考えた。

今、どうしてるのかな。
ギター弾いてるのかな?
飽きずに?
...あり得る。


「ああぁー...緊張した...」


唯はさっきからいっぱいいっぱいみたい。


「そんなに?」

「だって...かっこよすぎるもん...!おはよ、なんて...!」


いや、降旗くん、かなりキョドってたよ。
緊張してるのが見え見えだったし...しかも、ちょっとどもってた。
それでもやっぱりかっこよく見えるものなのかな、恋って。


「和咲も好きな人が出来れば分かるよ!」


分からない私は、きっとまだ恋には辿り着けないようで。
本当、分かんないや。

いつか分かるのかな。
真白は...どんな存在なんだろ。

同じ家で二晩過ごしたのに、ドキドキなんてした記憶ない。
それって異常?
いや、相手は真白だし...正常のはずなんだけど...。
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