キミの首輪に、赤い糸を。
次の日、家に帰ると、真白はギターを弾いていた。


「おかえりなさい、和咲」

「ただいま」


裕太くんに会えた?

そう聞きたいけど、躊躇した。


「...会ったよ」


真白はギターを弾く手を止め、私の方に視線を向けた。


「...裕太くん、やっと会えたーって喜んでくれた。...和咲の、おかげ」


そう言って真白は微笑んだ。


「明日ね、公園でギター弾きたいなって思ってるんだ」


明日...。
明日は、真白と過ごす最後の日。

そっか。
お別れの...。


「...明日、学校帰りに来て?裕太くんにも、そう言っておいたんだ」


真白は淡々と話す。

少し、寂しいなって。
真白がいることが、こんな短期間で当たり前になるなんて。

たった一週間でも、真白の存在はなぜか大きくなっていて。


でも、寂しいのは私だけ?

淡々とギターの練習をする真白を見て、そう思ってしまった。
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