キミの首輪に、赤い糸を。
目を覚ますと、いつの間にか朝日が射し込んでいた。

あー、眩しい。
そして膝が重い。


「あー!」

「わぁっ!」


私の叫び声に、真白は驚いたようで飛び起きた。


「ど、どーしたの!?」

「学校なのにこんなとこで寝ちゃってた...今何時!?」

「今はー...8時10分?」


...終わった。

とにかく唯に遅れるという主旨のメッセージを送った。

そして、私はバスタオルを手にした。


「...ちょっとシャワー浴びてくる」

「え、あ、うん、いってらっしゃい」


昨日はお風呂も入らず寝ちゃったし、現実逃避もしたいし。

バスルームに言ってシャワーを浴びて、上がって服を着て、髪を乾かして。

それからもう一度時計を見る。

8時20分。

...もういいや、遅刻で。
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