瞳の奥の真実
 一部でも、私が考えた歌詞が歌になった。

「今日は、どうしたの?何か報告?」

 岡崎くんが、私を真っ直ぐ見て微笑んだ。

 ドキッとした。

「あ、うん」

 ちょっと目を合わせられなくて、持ってきた書類をカバンから出すために視線をはずした。

 今までに調べて回ったこと、練習風景の様子、自分なりの感想などをレポートにまとめたものをみんなに見せた。

「すげえ!」

「『ベースの彼は、血の気が多いけど、フェリスを良くしようとしていることは伝わる』だって!伊藤のことだよ」

「血の気が多くて悪かったな!そう言う前川はどうなんだよ」

「『何よりもギターが大事。周りを見ていないようで結構見ている。優柔不断な所もある』って。あははは、よく見てるな」

「俺は?俺!」
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