瞳の奥の真実
「人気があるとなると、他校生が見に来る可能性もありますね」

「他校生対策がねえ~」

「ライブハウスなんていかがわしい!」

 生徒会のメンバーの大半がライブには反対のようだった。

「却下する」

 生徒会長は文化祭申込書に却下のハンコを押して、真ん中にいた水沢くんにつき返した。

「ご退出ください」

 扉を開け、部屋を出るよう促す私をかわし、

「もうちょっとよく検討してくれよ!」

 と、食って掛かる伊藤くんを抑えたのは、岡崎くんだった。

「また改めてきます」

 あまり発言はしなかったのに、会長を見るその真っ直ぐな目が印象的だった。

 次々と来る文化祭許可申請書を持った団体の対応をして、やっと昼休みが終わった。

 教室に戻ろうと生徒会室を出ると、階段の踊り場にフェリスの人たちがいた。
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