瞳の奥の真実
 ドラムの音がやむと、誰かのどなり声がした。

「いいよもう!あきらめようぜ」

「そんなこというなよ」

「だって、どうやったら認めてもらえんだよ!」

 重そうな扉は、人が入れるくらい開いている。

 ちらっと覗いてみると、どなっている伊藤くんの姿が見えた。

 それをなだめる岡崎くん。

「あの」

 声をかけようとしたら、空のペットボトルが飛んできて、危うく当たりそうになった。

「あ、ごめん!おい、物投げるな!危ないだろ?」

 近くに来たのは水沢くんだった。

 ペットボトルを拾い上げながら、私の顔を見た。
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