夏の日
夏休み、小学校に上がったばかりの私は今年もまた田舎の祖母の家に来ていた。
「夏は嫌いだ」まだ私が7歳のころ子どもながらに思っていた。田舎と言っても全く何もないわけではない。シャッターだらけの商店街にぽつりぽつり空いている薬局や魚屋、それに車でサ20分ほど走ればスーパーやコンビニもある。まあ、生活に必要なものは一応揃うが何とも言えない微妙な田舎だ。