天晴
針山





鋭い針を、



何本も、何本も刺されていく、針山。



外れたボタンを縫うたびに、



何かのリセットボタンを押すたびに、



大事な人ができるたびに、



針山から針を抜く。



使い終わったら。



針山に刺す。






不定休で、身体を張って、やりがいもないだろう。



可哀想な物言わぬ針山よ。





ちなみに、



うちにいる針山は、ニートです。





< 29 / 100 >

この作品をシェア

pagetop