天晴




切った髪を見て思う。



ああ、生きている。



夢と希望に満ち溢れている。



洗面所に祖父が入ってきた。



ああ、死んでる。



夢も希望もありゃしない。



目線を上に向け、そう言ったワタシの



夢と希望が詰まったワタシの頭に



汗水流して働いて、



母を、ワタシを育ててくれた



拳がズシッとのしかかる。



< 42 / 100 >

この作品をシェア

pagetop