天晴
ピアノ




電話越しに聞こえてきた。



ぎこちないピアノの音。



なんて言う曲かはわからなかったけれど、



キミがどんな顔して、どんな気持ちで弾いていたのかわからなかったけれど、



多分だけど。



笑顔で楽しそうに弾いていたんだと思う。



上手いとか、下手とか、技術の問題じゃなくて。



一生懸命さ、楽しさがボクにはちゃんと届いている。





ああ、自分の家から



午後の風にカーテンが揺れて、



部屋から聞こえてくるキミの弾くピアノ。



そんな家庭を築けたらいいな。



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