僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「もしかしたら今日も
人助けをして森の中にはいってしまったんでしょうか?」
「……先生」
「どうしました?」
「…ありがとうございました!」
俺は立ち止まって90度に頭を下げた
先生は驚いて両手を顔の前で左右に振った
「な…何でお礼なんて言われないといけないんですか?」
「実は始業式の日
黒木と白羽が助けたおばあさんってのは
俺の母親なんです!」
「えっ!?」
「この間母親にお願いされたんです
自分を助けてくれた男女ふたり組を探してくれって
だけど母親からの情報は少なくて
無謀だって諦めかけていた頃だったんです
最近では探すことも止めていました
でも先生のお蔭で
母親からのお願いを叶えてあげられそうです!」
「……そうだったんですか
あのふたり…やっぱり良いことしますね」
普段笑わないと生徒からも教師陣からも言われている学年主任が
ふ…と笑った
つられて俺も笑った