僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
黒木と白羽と会った場所から
屋根下に戻る道中聞いてみた
「どうして森の中に入った?
危険だから入るなって言っただろ?」
「……ウサギ見つけたんです」
「ウサギぃ?」
黒木の言葉に俺は首を傾げた
「黒木はウサギを追いかけて入ったのか?」
「はい」
「白羽は?」
「森の中にウサギを追いかけて入って行く黒木さんを見かけて
一緒に追いかけたんです
僕もウサギ好きですから」
…まったくもって信じられない話だ
だけど信じるしかなさそうだ
「……まぁ何がともあれふたりが無事で良かった
だけど今度からは
危険だと言われている場所には
例えウサギを追いかけていても入らないこと
勝手な行動は慎め」
「「はぁい……」」
決してウサギを追いかけたことが嘘でも
嘘をつく理由があったんだ
…なら俺は目を瞑ってやろう