僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
俺はノックもなしに
病室の扉を開いた
開けっ放しにした扉から
黒木と白羽も入ってくる
「母ちゃん」
「あらシゲちゃん
最近来なかったから心配していたのよ」
「悪いな
ちょっと人探ししていてよ」
母ちゃんの座るベッドの近くに立つパーテーションの向こうに
黒木と白羽がいる
俺は手招きをしてふたりを呼んだ
「「……あっ!」」
見覚えがあったのかふたりが同時に声を出す
対して母ちゃんはキョトンとしている
「母ちゃん
このふたりが
母ちゃんを助けてくれた学生さんたちだ」
「あら!まあ!」
ふたりの正体がわかった母ちゃんは
満面の笑みを浮かべた