僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory








「先生…どういうことですか?」


「どうして…ケホッ…あの人が……」



俺を見上げるふたりに俺は説明してやった

入学式の日お前らが助けたおばあさんってのは俺の母親だと

そして母親にお前らを探すよう頼まれていたことを





「…まさか先生のお母さんだったなんて…」


「そんな偶然も…ケホッ…あるんだね…ケホケホッ」


「……白羽
お前大丈夫か?」




さっきよりも咳が酷くなった気がする




「あなた大丈夫?」


「ケホッ…はい…ケホケホッ」


「座りなさいそこに」




母ちゃんに薦められ椅子に座る白羽

…白羽の病室からここまで近かったけど

虚弱体質らしい白羽の体力じゃキツいんだろうか?





「ありがとうねふたり共

ずっとあの日からお礼を言いたかったの
あの日は意識が朦朧としていてお礼なんて言えなかったから

ふたりはワタシの命の恩人だわ
本当にありがとう」







< 137 / 413 >

この作品をシェア

pagetop