僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「先生…どういうことですか?」
「どうして…ケホッ…あの人が……」
俺を見上げるふたりに俺は説明してやった
入学式の日お前らが助けたおばあさんってのは俺の母親だと
そして母親にお前らを探すよう頼まれていたことを
「…まさか先生のお母さんだったなんて…」
「そんな偶然も…ケホッ…あるんだね…ケホケホッ」
「……白羽
お前大丈夫か?」
さっきよりも咳が酷くなった気がする
「あなた大丈夫?」
「ケホッ…はい…ケホケホッ」
「座りなさいそこに」
母ちゃんに薦められ椅子に座る白羽
…白羽の病室からここまで近かったけど
虚弱体質らしい白羽の体力じゃキツいんだろうか?
「ありがとうねふたり共
ずっとあの日からお礼を言いたかったの
あの日は意識が朦朧としていてお礼なんて言えなかったから
ふたりはワタシの命の恩人だわ
本当にありがとう」