僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
母ちゃんからお礼を言われ
ふたりは照れたように笑った
「ところでシゲちゃんの教え子さんなの?」
「はい」
黒木が受け応えをする
「シゲちゃんはどうかしら?」
「えっとですねー
基本テキトーですけど…
授業はわかりやすいですし
生徒思いだって評判良いですよ」
「あらそうなの?」
変なことを黒木が言わないか心配していたけど
思っていたより良いことを言っていて
俺は内心ほっとした
「小さい頃は勉強が苦手だったのよあの子
だから先生になっていて驚いたわ」
「勉強嫌いだったんですか?」
「ええ
そもそもワタシがシゲちゃんに無理な勉強を強いてしまったのが原因でしょうけどね」
顔を俯かせる母ちゃん
…気にしていたのか?