僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「そういえば知ってる?
金森昌(かなもり・あきら)って」
おにぎりを食べながらクラスメイトが言った
アタシは何も言わないで耳を傾けた
「金森昌って…
確か入退院の多い
第二の白羽斗真だって言われている人だよね?」
第二の白羽斗真?
「アイツ
どうして欠席が多いのに
無事に進級できるか知ってる?
あたしこの間
先生たちが話しているの聞いちゃってさ」
「確かに不思議だよねー
金森のこと知っている人っていないんじゃない?
どうして進級できるの?」
「金森の両親が
この学校に誰よりも多くの寄付金を払っているからなんだって」
「マジで!?
つまり金森が出席率悪くても
進級出来る理由って親の七光りってこと?
あり得ない!
てか…ウザくない?」
「アイツ個人の力じゃないんだもんね
あり得ないよねマジで」
「梓紗もそう思わない?」
「……え?アタシ?」
ぼんやり話を聞いていたから
いきなり話を振られて驚いた