僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「梓紗最低だと思わない?」
萌と一緒に話していたらしい美夜はキョトンと首を傾げた
「大体美夜は梓紗のこと嫌いじゃないの?
白羽のこと欠席にさせたのは梓紗だよ?
普通自分の彼氏が苦しむきっかけの女
憎まない?」
…確かにアタシは美夜に嫌われても可笑しくない
アタシは美夜に嘘をついたんだから
その後何故か担任や学年主任から何も言われなかったけど
美夜がアタシを憎んでいても…不思議じゃない
「…あたしは
黒岩さんのこと憎んでないよ?」
さも当たり前かのように美夜が言った
教室が静かになった
「え?
どう…して?
梓紗のこと嫌いでしょ?」
「…確かに嫌いだよ」
「じゃあっ……!」
「でもあたしが1番嫌いなのは
白羽くんのことをいきなり良いって言いだした人だな
だって前まで散々馬鹿にしていたくせに
眼鏡を取った姿を見ただけでアッサリ良いって言いだして
あたしはそっちの方が嫌いだな」