僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







「それで…
いつもボクたちの喧嘩を止めていたのが

斗真だったね」


「斗真にはあの時悪いことしたよなー」


「1番下の弟が
オレたちの喧嘩を見て発作起こして…

斗真の発作でオレたち喧嘩止めていたんだよな」




ライ・クウ・リュウがあの時を懐かしがる





もはや誰も止められないほど酷くなっている喧嘩

殴り合いにはならないけど

下手すれば近所迷惑だと言われてしまいそうなほどの

激しい口喧嘩


それをまた騒ぎを聞きつけてやってきた斗真が

最初は何も言わないで見ているだけど

数分経つと発作を起こしてその場で苦しんで

その様子に誰かが気が付いて喧嘩を止めて

斗真の発作を止めるために動き出すんだ





「悪いのはどう考えてもボクたちなのに
斗真は苦しみながらいつも言っていたよね…

“僕が悪いの?”って」


「オレその時の斗真の目見るの嫌だったなー
どうして喧嘩なんてしちまったんだろうって
凄く後悔してた

空兄は?」


「オレも嫌だった
喧嘩なんてどうでも良くなるんだよなー」






その時ボクは

仕事で重役を任されちゃって

滅多に家に帰れなかった


本当は父親であるボクが

皆をまとめることが出来ていたなら良かったのにね



そうしたら斗真も

その時発作を起こさなかっただろうに






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