僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







ボクは息子たちが寝静まった頃

真琴に伝えた

真琴はさほど驚かなかった

まるで…わかっていた風に見えた




「真琴…もしかしてわかってた?
発作とか時々起きてた?」


「ううん
起きていないの

だけど…ずっと不思議だったの」


「不思議?」


「ええ
だってわたし…20歳まで生きられないって言われていたのよ

だけどとっくに20歳過ぎているわ
だからずっと…不思議だったの」





幸せすぎて忘れてた

そういえばそう宣告されていたんだ

…確かにとても不思議なことだった





「心くん
子どものことは何て聞いたの?」


「何も言っていなかった…
検査入院だから……」


「心くん…平気?
少し顔色悪いよ?」


「今日久しぶりに…喘息の発作起きたんだ」


「へ?
治っていたんじゃないの?」


「完全には治っていないよ

だけど…松永先生から聞いて
心と頭が混乱しちゃったんだろうねって言われた」





その時急に喉が締め付けられた気がした

そしてボクは喘息の発作を起こした





ついていけるわけ…ないでしょ

こんな幸せなんだよ

どうして壊そうとするんだよ……







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