僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
当たり前かもしれないけど…
ボクはすぐに決断を出すことが出来なかった
でも時間は止まってくれなくて
真琴は病魔に侵されているのは一目瞭然だった
発作を起こす頻度は上がり
一日中眠って過ごすようになってしまった
面会に訪れても眠ってばかりの真琴を眺めるだけ
ボクは正式に研究所の職員となった
だけど仕事になんて手がつかなかった
頭と心がついていけない
現実を受け止められなかった
研究所の人たちは理解してくれた
真琴は時々だけどお弁当などを届けてくれていて
研究所の人たちは真琴に優しくしてくれた
ボクたちはおしどり夫婦と言われ
真琴の病気のことも理解してくれていたから
「出来る限り真琴さんの傍にいてあげなさい」と所長直々に言われた
「落ち着いたら仕事場に戻って来なさい」と優しくしてくれた
その優しさが嬉しすぎた
ボクはどうしようか1日中迷った
真琴の命を取るか…子どもの命を取るか
両方助けたいのに
それが出来ないなんて……
「…ウッ…ゲホゲホッ……」
発作を起こして
ライ・クウ・リュウに助けてもらうことも少なくなかった