僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







そしてボクは…

ボク自身の決断を出さなかった

出しても…無駄だとわかっていたから



真琴の意思が…わかっていたから

どう答えるかだなんてわかっていた

何年…真琴を想い続け愛していたと思っている





「心くん…わたし……」


「子どもの方を救う…だろ?」


「どっ…どうしてわかったの?」


「真琴の思うことだから……」


「心くん…反対しないの?」


「…するよ勿論
するに決まってんだろ?」


「…………」




ボクは自分の意思を述べた

真琴が聞かないとわかっていても

真琴がボクの意思を聞きたそうな目をしていたから





「本当はボクは真琴に生きてほしい
まだ産まれてない子よりも真琴に生きてほしい

だけど真琴は言うと思ったんだ
自分より子どもを助けてほしいって

優しいもんね真琴は
いつも他人より自分を優先する

最終的には…真琴に決めてほしいんだ

命を長引かせることも
子どもの命を救うことも

…どちらにも真琴が関係しているから

ボクは医者じゃないし
子どもも産めないから…決断は出来ない

真琴が…好きな風に決めてほしい」





本当は泣きたかった

周りの目を気にせず子どものように

だけど…頑張ってこらえた

出来る限り…笑ってみせた





キミが幸せだと思える決断を

ボクも賛成しよう







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