僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







そして数日後

巷で悪性の風邪が流行した

院内もその患者さんで溢れた


たまたま真琴は

その風邪が引き起こした熱で倒れてしまった患者さんを廊下で見つけ

助けるために医者や看護師さんを呼んだ



そして…

真琴はその風邪にかかり

亡くなってしまった





母親を幼くして亡くした息子たちは

両方の祖父と共に泣きじゃくっていた

ボクはわかっていたことだったけど

やっぱり泣いた

唯一泣かなかったのが

その風邪に同じくかかってしまった斗真だけ





そしてボクたち家族は

松永先生から

これからお世話になることを聞いた




「斗真くんは…
わたしの予想になるけど…

真琴ちゃんと同じ…虚弱体質に
なるかもしれない

心臓と呼吸器系が弱いことが
この間検査して発覚したんだ…

皆で…協力するんだよ」





ライ・クウ・リュウが黙り込む中

ボクだけが口を開いた





「……これからも
よろしくお願いします…松永先生

真琴が残した子を…ボクたちが守ります」





誓ったんだ

神様じゃなくて真琴に







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