僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
それから間もなく
竜真はモデルとして名を広げ始め
各地へ撮影をしに行くことが増え
空真もホストとして
クラブが持つ寮で暮らすことが決まって
荷物をまとめて家を出た
父さんも研究所で有名になっていたから
仕事で帰ることが少なくなって行った
実際この広い家には
ボクと斗真だけが過ごす家になった
ボクは小説家として高校生の頃デビューし
弟たちのように家を空けることはなかった
担当編集者が家を理解してくれていた人だから
取材なども全て家の中に呼んで済ませてくれた
本当編集者さんには頭が上がらない
ボクは家事などを全てこなすことになった
祖父はいたけど遠くに住んでいて仕事もあったから
来てもらうことは出来ないため
昼は家事や斗真の看病で忙しく
夜は小説の執筆に追われた
担当編集者は
「あんまり急がないで書き上げなくても大丈夫ですよ」と
言ってくれたけど
ボクの新作を楽しみにしている読者がいるから
ボクは寝る間も惜しんで様々なことをこなし続けた