僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory








「……ケホケホッ…コホコホッ…」


「わわっ…大丈夫?」


「平気…ゲホゲホッ…」




ぽふっと効果音と共にボクへ身体を預ける斗真

…熱上がってきた?

息遣いも荒いし……



思えばボクが寝ている間

斗真は何もかけないでボクの傍に居たんだ

悪化するのも無理はないかも



ボクは万全とまではいかないけど体力は戻ってきていたので

斗真をベッドへ戻そうとして抱き上げようと立ち上がろうとすると

…バタバタと静かな家の中に似合わない足音が聞こえた




「「來兄!!」」




扉が壊れそうなほど勢い良く開けたのは

空真と竜真だった

少し遅れて父さんも入ってきた




「ライ大丈夫か?
風邪引いたって聞いたけど」


「今は平気だけど…どうして?」




父さんも空真も竜真も帰る予定なんてなかったはずだ

どうして…ボクが風邪を引いたことを知っているんだ?







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