僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「トウから連絡貰ったんだよ」
「斗真から?」
「ずっとケイタイが鳴り響いているから
何事だって出たらトウから電話だったんだ
“來真兄ちゃんのこと助けて”って」
「オレの所にもかかってきたよ
竜真の所にもな」
「ああ!
だから急いで帰ってきたってわけ」
…そっか
いつも風邪引くのは自分だから
誰かが引いているのを見るのは初めての経験で
どうしたら良いかわからなくて…
弟たちや父さんの元へ電話をかけたんだ…
「ありがと……」
お礼を言ってボクは抱き上げて立ち上がる
「ボクはもう大丈夫
斗真がコレ貼ってくれたからね
それよりも今は斗真だよ」
斗真の体調の方が今は心配だった
悪化してしまったら大変だから
だけど思っていたより大丈夫で
30分ほど経った頃には微熱程度に戻っていた