僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







「確かに多いと思いますね…

オレはずっとそうだったんで違和感なかったんですけど
周りの友達からは多いなって言われてきました」


「どうやってお兄さんと弟さんを説得したの?」


「…オレは次男なので弟がふたりいるのですが…
1番下の弟が説得してくれたんです」


「弟くんが?
弟くんは空真くんの味方だったのね」


「はいっ
弟が説得する前に
オレはオレの好きな人生を歩めば良いんじゃないかって」


「弟くん…凄いこと言うわね
偉いわ」


「よく本を読む奴なので…多分そこから」


「良い弟くんなのね」


「はいっ

弟だけでなく
家族はオレの大事な人たちです」


「…凄いわね

ねぇ
どうしてホストなの?」


「え?」


「そんなにお金欲しいの?」




オレは首を縦に振ることも横に振ることもなかった





「お金がいらないって言えば嘘になります
でもオレがお金を稼ぐのは…家族のためです」





オレはよく知らない静子さんに話した

説得してくれた末の弟が

身体が弱いため好きなことが思う存分出来ないこと

それなのにオレのために説得をしてくれたことを








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