僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
オレは手紙を閉じた
…良い奴だなアイツら
そういや斗真からの手紙が見当たらないな
段ボール箱をひっくり返して探すも見当たらない
疑問を浮かべ…そしてオレはある仮説を思いつき
今日の朝まで住んでいた寮に戻った
「あーこれかな
明日渡そうと思っていたんだけどね」
寮の管理人から手紙を受け取る
そこにはオレの名前と斗真の名前が書いてあった
「段ボール箱オーナーさんから渡された?
あの荷物が届けられてすぐ
この手紙が届いたんだ
さっきオーナーさんに渡すの忘れちゃってね」
「ありがとうございます!」
寮に住むホストたちの荷物や郵便物は
全て管理人さんへ渡され
ホストたちに渡されるのだ
仮説が当たって良かった
家に帰ってオレは手紙を開いた
<お兄ちゃんへ
手紙
無事に届いたかな?
父さんや他のお兄ちゃんたちが
荷物をまとめている時
僕は病院にいたから
一緒にいれられなかったんだ
だからこうして
別で送らせてもらうね
遅くなったかもしれないけど
お誕生日おめでとう
笑顔で毎日楽しくやっていると良いなぁ
この間本で見たいんだけど
初心忘るべからず…だよ!
手紙は一緒にまとめられなかったけど
プレゼントは一緒に届いたかな?
この間
久しぶりに行った学校の帰り道
河原で見つけたんだ
お兄ちゃんに似ているかなって思って
即決しちゃったよ
いつか必ず帰って来てね
いっぱいお話聞かせてね!
その時には
僕ももっと良くなって
お兄ちゃんたち家族で一緒に出掛けたいな!
白羽斗真>
「…石がオレに似てる…?
何だよそれ…アイツ……」
オレは笑った
そして石を手のひらでころがした
オレは白羽空真
白羽家の…次男
それを誇りに思う