僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「お兄ちゃん洋服買うの?」
「ああ
今度オレが専属している雑誌の取材で
オレの私服特集をしたいって言っていてな
家にあるのでも良いんだけど
新しいのも1着増やしてぇなって思って」
「そうなんだ!
良いの決められると良いね」
テキトーに洋服屋をまわり
オレは何を買えば良いか選んだ
ちなみに今オレはサングラスをしているから
オレがあのリュウだと気がつく人はいない
「どっちが良いと思う?斗真」
「うーん…僕はこっちかなぁ…」
たまに道行く人や店の人が
オレたちを見てヒソヒソ話をしていた
多分話の内容はオレがリュウだってバレたわけじゃない
どう見たって小学生にしか見えない斗真が
昼間から学校に行かないでオレと一緒に
平日の街を歩いているのだ
不審がる人も多いだろう
だけどオレは斗真が気がついていないようなので
無視することにした
気にせず雑誌の特集に載せても可笑しくないような1着を選ぶことに専念した