僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory








「父さんもお兄ちゃんたちも思い出に
浸っていたの?」


「そうだぞー」




何故か嬉しそうに笑う竜真兄ちゃん

竜真兄ちゃんだけでなく來真兄ちゃんも空真兄ちゃんも笑っている

それがとても意味があるように思えた




「斗真にとって1番の思い出って何?」


「僕……?」




來真兄ちゃんに聞かれて首を傾げる

いっぱいあるんだよなぁ…

その中でも1位をあげるのなら…





「雨の日…かなぁ」


「雨の日?」


「そう」



頷くと

お兄ちゃんたちだけでなく父さんまで

皆して首を傾げてしまった




「忘れちゃった?」




僕にとっては忘れられない出来事だけどなぁ

父さんもお兄ちゃんたちも忘れっぽいんだから







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