僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory







皆で首を傾げる動作が面白くて

クスクス笑っていると

竜真兄ちゃんが「あっ」と呟いた




「あれか!
思い出した思い出した!

そういやあの時雨降ってたな」




思い出したのは竜真兄ちゃんだけのようで

3人は首を傾げたままになっている




「竜真兄ちゃんだけだね思い出したの」


「さすがオレ!
てか斗真はあれが1番思い出に残っているんだな」


「うん!」


「確かにあれは印象深いよなー」




思い出しているのか笑っている竜真兄ちゃん

その姿を僕は見ていると

―――ぎゅっと心臓が鷲掴みされた気がした




「……ッ」


「ん?斗真?…斗真!?」




一気に苦しくなる

視界はぐるぐるし始め

体温が上がって行く気までしてきた






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