僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
口を開けたまま驚くオレたちを
斗真はキョトンと眺めていた
「空真兄ちゃんと來真兄ちゃん
どうかしたの?」
「おまっ……!
本当に大丈夫なのか!?」
「吐き気とかねぇのか!?」
「大丈夫だけど……?」
どういうことだ?
何で來兄のは食べられて病院食は食べられない?
たまたま?
たまたま具合が良かっただけ?
…でも朝と昼は駄目だったしなぁ
斗真の場合
夜が1番調子や具合が悪くなる時間
だから1番あり得ない時刻だったんだけど…
「オレ
ちょっと松永先生呼んでくるわ!」
急いで病室を飛びだす
オレたちは許可をもらっているから面会オッケーだけど
他の人は面会時間を過ぎているから
昼間とは違い人が少ない
静かな廊下を歩き松永先生の元へ行った
診察室へ向かうと
松永先生がカルテの整理をしていた所だった