僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
病室に戻り
松永先生から聞いたことを兄たちに話す
その後松永先生が病室へやってきて
來兄に料理の依頼をしていた
「ボクで良ければ」
「忙しいのに悪いね
でもほんの数日だけで良いんだ
後の方はこっちでやってみるから
やっぱり慣れてもらわないとね
斗真くんが安定するまでで良いんだ」
「わかってます
じゃ斗真
暫くはボクが作るからね」
「うん」
それから2日ほど來兄が作った
斗真は戻すこともなく
ペースはゆっくりだけど完食していた
そして來兄のご飯から
病院食へ移った
その日空兄は休みでオレは仕事だったけど
急いで帰って様子を全員で見た
ずっと来れなかった父さんもその日はいた
家族全員で見守る中斗真は無事に病院食も完食し
病室内に拍手が轟いた
「お兄ちゃんたちのお蔭だよ
ありがとう!」
そう言った斗真の笑顔も
「ボクは入ってないんだね」としょんぼりしていた父さんの顔も
オレは未だ目に焼き付いている