僕があの子を好きになっても良いですか?anotherstory
「ケホケホケホッ…ケホケホッ……」
薬を取ろうと立ちあがろうとするけど
手に力が入らない
元々体力とか握力ないからしょうがないんだろうけど…
「……白羽くん?」
控えめなノックと共に聞こえる黒木さんの声
マズい…黒木さん来ちゃった
なかなか戻らないのは可笑しいもんね
…って1人で納得している暇じゃないんだけど
「…ハァ…ハァ…ハァハァ……」
何か言いたくても何も出て来ない
呼吸さえも上手く出来ない
眩暈も治まらないし
「…白羽くん?
入っても大丈夫?」
黒木さんの心配そうな声は扉越しでもわかる
立ち上がろうともう1度強く手に力を送る
すると1回は上体を起こせたけどすぐに眩暈で倒れた
ガッシャーンッ
僕と同時に点滴も一緒に倒れた