夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加
私が愛児を覗き込むと彼は息を飲み、私を見つめた。

「マジかよ。お前、ただ厚かましいだけなのか欲情してんのかどっちだよ」

「は?」

よ、よ……?

「欲情って?」

欲情なんて言葉を普段使わないし、まさかそんな言葉を投げ掛けられると思っていなかった私は、首をかしげて愛児を見つめた。

「その笑顔。眼がトロンとして、頬がピンク。おまけに屈んだ時に胸が見える。……お前、もしかして俺とヤりたいんじゃねーの?」

「はあ?」

ヤりたいって、ヤりたいって、この意味は分かる。

次第に欲情の意味も、酔った頭の中ではっきりと理解出来た。
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