夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加
この電話で起きました的な菜穂の声。

「菜穂、朝早くからごめん!突然だけど睫毛のエクステのあの店、電話番号教えて」

『なに、どーしたの、あんなに拒否ってたのに』

「詳しいことは会社で話すけど私、女子力アップすることにしたんだ。今からシャワー浴びて美容院予約するわ。服も可愛いヤツ買いに行く!」

菜穂は嬉しそうな声を出した。

「マジ!?そうこなくちゃ!じゃ、電話番号ラインで送るわ!会うの楽しみにしてるからね」

よっしゃ!

もうダサいなんて言わせない!

女子力低すぎも言わせない!

今に見てろよ、神崎愛児!

お前よりイイ男をゲットしてやる!

私はあか抜けた自分を想像しながら、両手を高々と上げて空を見上げた。
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