夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加
……はっ!?

……な、な、なに、なに?!この感覚は……!

私は眼を見開いたまま、愛児の近すぎる顔を見た。

鼻と鼻が触れ合っている。

いや、それどころか唇が柔らかい。

唇が柔らかいとゆうことは、つまり。

身体だって抱き締められてるし、これは、この状況はつまり……。

そう、愛児は私を引き寄せると、唇にキスをしたのだ。

優しく唇を押し付け、自分のそれで私の唇に何かを描くように何度も触れ合わせた。

それから少しだけ顔を離して私の瞳を見ると、愛児はもう一度唇を寄せた。

驚きのあまり僅かに開いた私の唇の中に、自分の唇を少しだけ挟むようにした後、愛児はようやくキスをやめた。
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