夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加
なんてぬかしやがったじゃないの!

「普通勝手に開ける!?最悪!!」

ギロッと睨み付けた私に神崎愛児は不敵な笑みを見せ、手に持っていた薄茶色の紙袋を差し出した。

「だって俺のポストに入ってたんだぜ?間違えて開けても仕方ねーだろ。
見られたくないモンをメール便で買うんじゃねーよ」

く、く、くうーっ!

思わず眉を寄せる私を尻目に愛児は続けた。

「ブラジャーの方はまだマトモだけど、パンツの方はどうなの。布、足りねーだろ」

「うるさい!帰れ!」

私は神崎愛児の胸をドンと突くと玄関ドアを素早く閉めた。

最悪だ。

とにかくこいつは最悪だ。

私はつい先週に起こったこの下着事件を思い出しながら、舌打ちした。
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