居場所を下さい〜声にならないSOS〜



カレーの具材を全て入れて煮込んでいるとき、その小さな事件は起きた。




薪が燃えているそばでじゃれ始めた男子たち。


あっ!!っと思った瞬間にはもう遅かった。


煮込んでいた鍋に誰かの体がぶつかり、鍋は地面に落下した。


もちろん中身はこぼれ出し、鍋にあったカレーは全て土と同化していった。


呆然としている私達のところに、担任の先生が駆け寄ってきて、いきなり怒りだした。


確かに私たちが悪かった。


一歩間違ったら、大火傷を負っていただろう。





< 18 / 61 >

この作品をシェア

pagetop