居場所を下さい〜声にならないSOS〜




「ゆっくり呼吸して?俺は何もしない。驚かしてごめんな?」


そんな先生の言葉と、優しく私の背中をさする手のおかげで、少しずつ冷静さを取り戻すことができた。






そして、落ち着いた私たちはそのまま話し始めた。


「どうして気付いたの?」


私は不思議でたまらなかった。


ずっと避けていたのに、なぜ知っているのだろう。


「お前今日、1番前の席に座っただろ?腕の傷が見えたんだよ」


……そういえば、ちょっと暑くてついつい袖をまくってしまっていた。


長袖だからと安心して絆創膏を貼っていなかったのがいけなかった。






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