居場所を下さい〜声にならないSOS〜



まだ14歳だった私にも、不思議と好奇心などはなかった。


ただ自分の心を守ることに必死で、毎日を生きようともがいていた。


ちょうどその頃、冬へ向けて制服の衣替えの時期だったこともあり、私のリストカットはどんどん頻繁化していった。


長袖の中に隠された傷は、誰にも見つかることなく増えていく。


今考えると、話そうと思えばいつでも助けてもらえたと思う。


それをしなかった理由。


それは……




< 6 / 61 >

この作品をシェア

pagetop