愛する子
『本気で好きなんだ、その人のこと』
反対されることなんか分かってた
でも本気で結婚したいと思う相手だ
「その人に会いたい」
「父さん!?」
これには弟だけじゃなくみんな驚いていた
「直接会ってみんなが認めたら結婚すればいい」
『...わかった』
あの子と結婚できる可能性ができた
でも気分のいいものじゃない...が
家族が反対するのには理由がある
それは俺の家柄に関係してくる
「私たちはね、ただ反対してるわけじゃないのよ」
姉貴の言いたいことは分かっているつもりだ
「貴方には幸せになってほしいとも思ってるわ」
それでも、みんなは反対するのだ
「うちはそれなりに名の通った家柄だ」
兄貴の言う通り
一言で言ってしまえばうちはお金持ち
「お兄ちゃんのことを大事にしてくれる人ならいいよー??」
俺のことを大事にしてくれる人
『ああ、今度連れてくるよ』